
縁をつなぐ地域づくり
隊員
重金 優希さん
掲載日
2026年5月21日
ご来場への感謝と、自己紹介
「本日はお忙しい中、私たち地域おこし協力隊の活動報告会へお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。」
重金優希隊員の発表は、新年の挨拶から始まり、今年度の活動と、残り任期に向けた考えを共有する内容でした。重金さんの任期は2年半で、残り半年(7月末)で退任予定です。
近況として、サウナ施設で副業が認められ、熱波師として活動を始めたことを紹介しました。イベントでの活動や今後の予定も触れながら、「夢がついに叶った」と語っていたことが印象的でした。
今年度の活動を振り返る -「チラシを一覧にしてみました」
今年度の活動を時系列で整理し、まず「今年度作成したチラシを一覧として並べてみました」と紹介しました。
「地域の中の主要なイベントのチラシは、ほとんどの作成に携わったかな、というくらい作りました。」
地域の行事や取り組みを“伝える”部分でも関わりが多く、活動以外で依頼を受けて制作する場面もあったと説明しました。

取り組み① 楽市楽座&かかしコンテスト -「来年度につなげる種まき」
今年度の報告として特に伝えたい3つの取り組みを中心に、活動の内容を共有しました。
1つ目は、みちくさ館主催の「かかしコンテスト」についてです。昨年度からの課題として集客増加があり、相談を受けた重金さんは、マルシェやステージイベントを組み合わせた「楽市楽座」との同時開催を提案し、実施に向けて関わりました。
内容は、チラシ作成、広報支援(SNS・ラジオ出演など)、出演団体や出店者の選定・交渉、タイムテーブルの調整、主催者との調整などです。
一方で、重金さんは「主体はあくまでみちくさ館」であることを明確にし、「地域が来年度、自分たちでやるための種まき」として関わられ、職員の皆さんと一緒に動きながら進めたことも、今回の特徴として語られました。
準備段階では雨予報があり、ステージに屋根がないことが課題になりましたが、役員の方が「屋根を作ろう」と声を上げ、ブルーシートやロープなどを持ち寄られ、最終的に屋根が完成したエピソードを紹介。地域の結束力の強さを実感されたそうです。
来場者数は、昨年度約150名だったかかしコンテストから、今年度は延べ1169人という結果に。また、出店者についても基準を見直し、地域内外あわせて32店舗が集まったと報告しました。


取り組み② 芳野小学校150周年記念式典 - 講話を通じた経験
今年度の報告として特に伝えたい3つの取り組みを中心に、活動の内容を共有しました。
2つ目は、芳野小学校150周年記念式典での講話です。PTA会長・校長から推薦を受け、約150名の前で講話役を務めました。内容は「芳野校区の好きなところ」や「将来の夢の見つけ方」などで、「小学校1年生にも分かる内容で、というところが難しくて苦戦した」と、反省も含めて率直に振り返えりながらも、「なかなかできない経験をさせていただいた」と感謝の気持ちを話されました。

取り組み③ 「めぐるーと」作成 - 地域を知るための冊子づくり
3つ目は、河内・芳野を紹介する冊子「めぐるーと」の作成です。イベント協力の中で主催者から「県外から来られる方も多いので、この地域を知れるルートを開発してほしい」と依頼があり、制作に取り組みました。「確かに、河内・芳野にはこれといった地図や冊子がありません。」という課題認識から、名所やお店を紹介する冊子にQRコードを付け、スマホ地図とリンクする形で作成しました。手に取った人が気になる場所を自分で組み合わせて回れることから「めぐるーと」と名付け、「地域に訪れる人が増えてほしいという願いを込めています」と語りました。
今年度はイベント参加者約80名に配布し、現在は協力隊OGのプロのデザイナーと協力しながら改訂版「めぐるーと」を制作中で、完成は今年度中を予定しています。

今年度を表す言葉は「縁」
今年度の活動を振り返る中で、重金さんは「縁」という漢字が思い浮かんだと話しました。イベント出店や取材協力、講師の方とのつながり、地域の方や職員の方など、関わった人とのご縁に支えられた一年でした。
残り半年で取り組むこと - めぐるーとの活用と、サウナイベント
退任まで残り半年(7月末)となり、次の2点を挙げました。
1つ目は「めぐるーと」の活用です。冊子を各所へ配布するだけでは効果が薄いと考え、Instagramで補足情報を発信し、冊子とSNSが相互に行き来する形で地域を知るきっかけを増やしたいと説明。また、Instagramを1年間更新できなかった理由として「任期終了後、運用する人がいないのでは」という悩みがあったことも率直に話しました。一方で、めぐるーとと連動させることで「投稿が残り続ける」というデメリットをメリットに変えられえると提案。残り半年で投稿を再開すると伝えました。さらに、公民館事業や移住・定住希望者向けツアーなど、実際に歩いて回るPRイベントも構想しています。
2つ目は、サウナイベントの開催です。地域の方から「熱かけん」「5分も入りきらん」「水が冷たか」などの声を聞くことが多いそうですが、サウナの健康効果や、観光需要(サ旅:サウナを目的に旅をして、周辺の飲食・宿泊につながる)について説明しました。まずは地域住民向けのサウナ体験会を今年度中に開催し、サウナの良さを知ってもらう場にしたいとしています。さらに、需要の証明として、6月に地域外向けの大型サウナイベント開催を目指し、サウナを軸に周辺施設をつなぐ構想も語りました。

任期満了後の定住について -「最後まで恩返しをさせてください」
最後に、任期満了後の定住について「今のリアルな考え」を共有しました。夢は「サウナを作ること」であり、そのために温浴業界に絞って仕事を探している段階なので、定住するかどうかは未定とのことです。
一方で、「僕は芳野という地域が本当に心の底から大好きです」と語り、学生時代から通って育ててもらった恩義があるこ と、地域のために精一杯活動してきたことへの思いを伝えました。そして「残りの半年間も全力で、最後まで恩返しをさせてください」という言葉で発表を締めくくりました。

取材・文/くまもと地域おこし協力隊ネットワーク
※記載の内容は取材時(2026年1月22日)のものです。
※本記事は、「令和7年度 熊本市西区河内・芳野校区地域おこし協力 隊 活動報告会」(2026年1月22日/河内公民館多目的ホール)での発表内容をもとに編集しています。
熊本市西区河内・芳野校区地域おこし協力隊
重金 優希(しげかね ゆうき)
出身:岐阜県
着任:2023年8月
所属:熊本市西区役所河内まちづくりセンター
任用形態:委嘱
活動ミッション:情報発信
Instagram:https://www.instagram.com/kawachi_yoshino/

