
目の前の生徒に向き合い、次につながる力を育てたい
隊員
河野 颯詩郎さん
日時
2026/02/10
自分より若い世代に3DCGの世界を広げてほしい
-天草の高校で、3DCGに取り組んでいる理由はなんですか。
天草市は「デジタルアートの島創造事業」を掲げ、その中のひとつとして「コンテンツ産業で働ける人材の育成」を推進しています。2024年度からは、天草工業高校情報技術科にコンピュータグラフィックスを学べる「CG系列」が新設され、一般社団法人デジタルアート天草では、協力隊をCGクリエイター講師として派遣し、実践的な指導を行っています。
河野さんは、「ゲーム・アニメ等のコンテンツ産業の創出による若年人口の流出抑制」というミッションのもと、一般社団法人デジタルアート天草に所属し、天草工業高校で授業や部活動の指導に携わっています。協力隊が学校現場で3DCGを教える取り組みは全国的にも珍しく、現場の最前線で“学びの場づくり”を担っています。
-天草に来られた経緯を教えてください。
協力隊として天草に来る前、デザイン系専門学校のメディア映像学科で映像や3DCGを学んでいました。応募のきっかけは、就職活動中に、当時お世話になっていた先生から天草市の地域おこし協力隊募集の話を聞き、「天草工業高校で授業の講師補助という内容を目にした時、3DCGの魅力を自分より若い世代に教えて、自分がそうであったように世界を広げてほしい。」と思ったことでした。
日々の活動は学生とともに
-1日の授業の流れを教えてください。
高校では、週1回3コマの授業で講師を務め、授業資料の作成も行っています。さらに週5日、放課後の部活動を担当し、1日2時間の指導を続けています。
教える中で大切にしているのは、専門用語をできるだけ分かりやすくかみ砕くこと。「専門用語が分からないと言われた時は、分かりやすい例をあげて説明をするようにしています。質問に答えて『わかりました!』と言ってもらえた時は、特にやりがいを感じます。」明るい声で語る河野さんの言葉からは、生徒に寄り添う姿勢が伝わります。
部活動には生徒20数名が参加し、コンテスト応募やチーム制作にも積極的に取り組んでいます。生徒たちからは「とても楽しい。さらにレベルアップしていい作品を作りたい。」といった声もあがってきています。
また、自身の高校時代の経験から、技術だけでなく学校で過ごす時間そのものも大切にしてほしいという思いを持っています。「私が高校生だった頃はコロナ禍で休校になったり、行事が削られたりしました。社会人になったら味わえない時間だからこそ、メリハリをつけて全力で楽しんでほしいです。」

中学校でも3DCG講座を実施
-中学生向けの3DCG講座では、どんなことに取り組んでいますか?
高校生だけでなく、より早い段階から3DCGに触れてもらえるよう、地元の中学校でも3DCG講座を行っており、学校から支給されているタブレットに3DCGソフト「Blender(ブレンダー)」を導入し、授業内でリアルなグラス制作に挑戦してもらっています。
「CGの基礎から制作まで、分かりやすくコンパクトにまとめるよう心掛けており、みなさん積極的に取り組んでくれています。」と手応えを語ってくれました。


