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南小国町【熊本県地域おこし協力隊交流会】を開催しました。

くまもと地域おこし協力隊ネットワークでは、熊本県内の地域おこし協力隊の横の繋がりを深めることを目的として、年数回の交流会を主催しています。R7年8月7日(木)は、南小国町にて交流会を開催しました。

あいにくの大雨でしたが、県内各地から30名ほどの方にご参加いただき、たいへん盛況でした!


南小国町の役場、訪問されたことはありますか? 玄関をくぐった瞬間、さわやかな小国杉の香りに包まれて、一瞬で癒やされました。特産の小国杉をふんだんに使った庁舎もさることながら、メイン会場のきよらホールの壮観なこと! 思わず天井を見上げて美しい構造にうっとりです。


今回、初めてアイスブレイクに導入したのは、「ネイチャーゲーム」。南小国町地域おこし協力隊の東さんにより、参加者がちょっとずつ打ち解けていく様子がうかがえました。

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■講演1「私から見た南小国町の農業」/南小国町地域おこし協力隊田中康之 隊員


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関西から縁あって移住し、地域おこし協力隊として活動すること1年半。できるだけ現場に出て農家の方の話を聞き、地域特有の課題もつぶさに見つめてこられたそう。協力隊2年目の現在は役場職員と協力して、南小国町らしい新規就農制度の仕組みづくりを検討中です。

田中さん自身も就農が目標。でも、自分ひとりが数年かけて就農するあいだに地域の農業者が何人も辞めてしまうかもしれない…。そこで田中さんがこれから挑戦したいのが、「半農半X」ならぬ、「半“自分農業”半“誰かの農業”」。

半分は、自分自身の農業。もう半分は、地域で人の手が足りずに困っている誰かの農業。誰かの農業を手伝う報酬の代わりに機械を貸してもらうというような、コミュニティのなかでこそ成り立つ農業を実践したいのだとか。

地域課題と自分なりに向き合う、地域おこし協力隊らしい視点に、ハッとさせられます。いずれはご自身も大好きなコーヒーを栽培することが目標なのだと語ってくれました。



■講演2「地域と機能の化学反応」/南小国町地域おこし協力隊OB三舛正順 氏


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三舛さんが話してくれたのは、最先端の建築技術×まちづくり。木材の産地として知られる南小国町ですが、実は一定の規格を超えたり曲がったりしてしまった木を適切に活用できない、という悩みがあります。

大学で、建築について専門的に学んできた三舛さん。地域おこし協力隊に着任してからは、かねてより南小国町に導入されていた、デジタルデータから三次元の物質を直接生産できる「デジタルファブリケーション」技術をさまざまに展開し、地域課題と向き合ってきました。

中学生と一緒に、黒川温泉に納品する家具を企画から考えたり、災害復旧の一環としていち早く建築物を再建したり。デジタルファブリケーションによって建材のパーツを作り、現地に持っていって人力で組み立てることで、重機が入れないような場所でも建物を建てることが可能。素人や子どもも一緒に、安全に組み立てられるそうです。

設備の長所を最大限に生かせる人材の起用という点でも、南小国町が地域おこし協力隊制度を上手に活用されていることが伝わってきます。

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【CAP】協力隊退任後は集落支援員として南小国町で活動を継続している三舛さん。2025年の大阪万博に、自身が携わって企画した「小国杉を使った体験型作品」を出展しました。


■講演3「地域での多様な働き方と挑戦」/一般社団ウラニワ共同代表理事・元南小国町役場職員 佐藤亮 氏


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10年間、南小国町役場に勤務したのち、地域活性化事業を請け負う民間会社を設立した佐藤さん。地方だからこそ光るビジネスモデルを追求してきた視点は、するどくもあたたかく感じられます。

とりわけ興味深かったのは、地域おこし協力隊制度でもよく話題になる「三方よし」。これは、ビジネスでも人間関係でも必須の考え方だと、佐藤さんはご自身の経験から学んだとか。

地域おこし協力隊は思いが強いゆえに、つい「自分が○○したい!」に走りがちですが、それだけでは利己的になってしまいます。「地域や誰かが喜んでくれる」という、利他の視点は、常に持っておきたいなと、改めて考えさせられました。



交流会を通して、隊員どうし「協力隊のあと」のことが少なからず話題になりましたが、「協力隊の活動を通して、自分の興味関心、社会への疑問を深掘りできた。自分としっかり向き合うきっかけになったし、それがいま、自分の芯になっている」という三舛さんの言葉は、参加された協力隊の皆さんにとって、なによりのエールになったのではないでしょうか。

この度の交流会にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

 
 
 

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